【いざという時に】大切な人を守るために知っておく6つのこと。

いざというときに 守る 看護 看護師 ケア

親、兄弟、配偶者、恋人、あなたにとってかけがえのない人は一人はいるはずです。

あなたは大切な人のことをどこまで知っていますか?

本人が元気なうちは、本人が自分で話せるうちは、本人の意志が第一優先で尊重されます。情報も本人から確認します。

では、本人が話ができないくらいに具合が悪かったらどうなるでしょうか。
医療にとって情報は診断・治療に大きく役に立ちます。情報だけがすべてではありませんが一助になるのです。

もう一度聞きます。
あなたは大切な人のことをどこまで知っていますか?

大切な人に聞いてみてください。大切な人に伝えてください。
大切な人や、あなたの命を助けることに繋がるかもしれません。

 

➀医療にとって情報は重要な手がかりとなる。

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医療にとって情報は重要な手がかりになります。
診断・治療、今後の予後予測。あくまでも手がかりに過ぎませんが情報はゼロよりも1つでも多くある方がいいのです。

本人が会話もままならない時に情報を確認する人は家族です。
もしも家族が誰もいない場合は付き添われた方や仕事関係の方、友人などから聞くことになります(個人情報には十分配慮した上で)。

現時点で知らないことを責めているのではありません。
人は危機感を感じないと健康に意識が向かない生き物です。だから当然なのです。

だからこの記事を読んでくださった方にはぜひこれから大切な人と自分のことや相手のことを知り合ってください。そうすることが将来何かしら役に立つと思います。

 

➁知っていてほしい6つのこと。

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知っておくべき6つのこと
・既往歴
・内服薬
・身長、体重
・血液型
・喫煙歴
・アレルギー

治療の手がかりになる項目はたくさんあります。

まずは6つでいいので確認し合ってみてください。
そして財布の中でも保険証と一緒にでも何でもいいので持参してください。いざという時に役に立つでしょう。

 

1)今までの病気が、今の病気の原因になることも、病気の発見にも繋がる。

まず一つ目が“既往歴(きおうれき)”です。
今までかかったことのある病気、現在治療中の病気のことになります。

病名、病気になった時期、治療内容、治療した病院、この4つは最低でも覚えておきましょう。
治療は内服治療(正確には薬物治療)なのか、内科的治療、外科的治療なのかによっても変わります。

 

2)飲んでいる薬で悪影響が出ることもある。

今飲んでいるもの、今まで飲んでいたもの、薬の情報はとても重要です。

内服薬によっては副作用によって症状が出現することがあります。
また飲み合わせで悪影響を及ぼすこともあるのです。

正しく飲めているか、過量摂取や怠薬(”たいやく”勝手に飲むのをやめている)なども、治療や今後の生活習慣改善などにも重要になるので把握しておくと役に立ちます。

 

▶お薬手帳はメリットだらけ?!

お薬手帳はお持ちですか?

手帳を持っていない人はぜひ作られてください。
飲んでいる、飲んでいた薬を確認するここともできます。もしも既往歴や過去の受診歴が分からなくてもお薬手帳から情報を検索することもできます。

 

3)身長・体重はサバ読んではいけない。

背を高く見せたい、体重はできるだけ軽く伝えたい。そう思う人もいるでしょう。

ですが医療を受ける際にサバを読むことだけはやめてくださいね。
治療や検査の際に、使用薬剤の量や治療器具の選択にあたり、身長・体重がポイントとなるのです。

 

4)意外と知られていない血液型の話。

交通事故などの外傷や、大量出血の場合は輸血が必要になります。

街頭など血液センターが献血のお願いをしているのを一度はみたことがあるでしょう。
輸血の多くは人からの献血の上で成り立っています。

そして血液型によっては特殊な型の人もいるため自分の血液型を知っておくことは非常に大切です。

血液型はABO式だけでなく、Rh型があります。
A(陽性+)、B(陰性-)ですが日本人のRh陰性の頻度は0.5%です。

血液型と聞くと「A型です」などのアルファベットで伝えてくれる人が多いですが「A型-です」のようにRh型まで教えてもらえると非常に役に立ちます。

 

5)たばこは百害あって一利なしはホント?!

趣味嗜好としてタバコを好む方は多いでしょう。

たばこを吸うと体内が酸化され、多くの病気のリスクが高まることも明らかになっています。
肺がんや肺炎にとどまらず、脳卒中や心筋梗塞、生活習慣病などにも悪影響を及ぼすと言われています。

 

6)アレルギー症状は侮る(あなどる)なかれ

アレルギーというと花粉症などを思い浮かべる人も多いでしょう。
ですが”花粉症”かどうかは重要性は低いです。

アレルギー反応が起こると、涙目や眼のかゆみ、鼻水、皮膚のかゆみや発疹、くしゃみなどが起こります。 アレルギー反応のうちアナフィラキシー反応と呼ばれる症状は生命を脅かします。

・薬剤(アルコール、抗生剤や造影剤)
・食べ物(甲殻類や南国系のフルーツ)
・ゴムアレルギー(ラテックスアレルギー)

ポイントとなるアレルギーは薬剤、食べ物、ゴム系の3つです。
これらの感受性はいつアレルギー反応を起こすか分かりませんが、この3つのアレルギーがあるのかないのかは治療に影響を及ぼしますので確認しておきましょう。

▶最後に:看護師としての想い

いつまでも健康でいたいと誰しもが願うことです。
ですが自分にいつ何があるか、大切な人にいつ何があるかは分かりません。だからこそ”いざ”という時に自分を、大切な人を守る何かができたらいいなと医療の最前線に立ちながらもいつも思っています。

大切な人の命を守る一助となりますように。

ABOUT US

専門病院、大学病院、総合病院、個人病院を経て、看護部長の座を断り、パラレルワーカーとなる。 【手と目で護る】 健康な人はより健康に、病気の方は病気を抱えながらでも、その人らしく生きていけるようにサポートをする。これが私の看護師として生きる道。 看護師1年目「あなたはもう無理」と先輩にありもしないことで壮絶な虐められ自信も自己肯定感もなくなる。何度も看護師をやめる選択もしたが、「看護が好き」という想いを胸に奮闘。適応障害も克服し、現在専門病院とクリニックに籍を置きつつ、非医療者への普及活動に主軸を置く。